マチネ・ポエティク
マチネ・ポエティクは戦前戦後に興った文学運動。
簡単に言えば「欧米流の押韻しようぜ!」だと思う。
だけど難し過ぎてあんまり流行らず終わったんだった気がする。
以下、Wikipedia
学生時代、いちおう文学部だったので何かの授業で触れたきり、忘れられない詩がある。
躍起になって、マチネ・ポエティク詩集というのも買おうと思ったけど、高くて断念した覚えがある。
それから数年して、再販verも発売されて定価なら買えるな〜なんて思ってるうちに、コレも値上がりしてしまった。
でも、古い方は安くなってるぽいな、当時は万越えしてた気がしたけど。
件の忘れられない詩を以下に引用しておく。
福永武彦 - 火の島
死の馬車のゆらぎ行く日はめぐる
旅のはて いにしへの美に通ひ
花の香料と夜とは眠る
不可思議な遠い風土の憩ひ
漆黒の森は無窮をとざし
夢をこえ樹樹はみどりを歌ふ
約束を染める微笑の日射
この生の長いわだちを洗ふ
明星のしるす時劫を離れ
忘却の灰よしづかにくだれ
幾たびの夏のこよみの上に
火の島に燃える夕べは馨り
あこがれの幸をささやく小鳥
暮れのこる空に羽むれるまでに