十月前半 その二
・偶然
いつも偶然会う人が居る。
この前も、まさか!?というタイミングで会った。
なんだか不思議な縁を感じて、その日は彼の連れ合いの方々と一緒に朝まで飲んだ。
それから皆んなで海まで日の出を見に行った。
・泥酔
久しぶりに都内で飲む。
複雑な感情が入り乱れ、痛飲。
気付いたら駅前で寝てた。
「風邪ひくよ」と通りすがりの人に言われた。
・俺はメキシコ人
メキシコ旅行に行った時、当然一人では不安があったので友人の友人に案内してもらった。
彼は聡明な人で、アチコチに俺を連れてはメキシコの文化を紹介してくれた。
観光ではないリアルなメキシコを、と本当にローカルな場所ばかり案内してくれた。
夜は小箱のクラブを梯子してベロベロになり、「お前はメキシコ人だ!」と言ってくれた。
それから時は過ぎ。
先日、たまたまメキシコ出身の方と話す機会があった。
俺が仕事を辞めて実家に帰るのは、今の職場に納得いかないから、バカみたいに働きたくないし、そして家族と時間を過ごしたいから。と話すと
「君はメキシコ人みたいな考え方だね!」と言われた。
俺はメキシコ人なのかな。
・静かに始めたい(Quietly Start)
バーン!これやります!
みたいなのは苦手かも知れない。
単純な自信のなさの表れか、
自分の存在と、存在しているコトに由来する生来の後ろめたさか、わからないが。
空元気とか、根拠無き自信とか、
今風に言うなら自己肯定感の問題か?
いつになったら胸を張って生きられるのか。
静かに始めたい
ゆかりのない駅前の
居酒屋で食事をする
窓際の俺たちは
青信号に照らされている